労働法

社畜になりたくないなら労働法を学べ

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労働法は知識ではなく「自分を守るため」に学んでほしい

僕が会社に入ってから早く25年ほど経ってしまいました。いつの間に、という思いです。

インターネットで検索すれば「新入社員に伝えたい○つのこと」的な記事が沢山でてくるのですが、「ブラック企業だと気づいたらすぐ辞めろ」とか「社会人は社畜」「早く一人前になって独立してうんぬん」という記事ばかりでちょっと残念に思ってしまいます。

いわゆる僕はブラック企業にいたこともありますし、大卒で入社させてもらった会社はクルーザーを持っていて休日には自由に乗っていい、営業成績によっては年収は軽く1000万を超えるようなある意味「優良企業」だったのです。そんな会社を諸事情で転職し、いくつかの転職を繰り返しながら今は小さな会社の実質トップ2にいます。

自分が成功者だとも思っていないし、どっちかというと失敗しながら何かを掴んでいままでやってきた気がするからこそ、「とりあえずブラック企業はやめておけ」「社畜になるな」「残業は敵」などと綺麗事ばかりのものの言い方にはちょっと違和感を感じてしまいます。

じゃあ「ブラック企業」とはどんな会社なのか、何が問題だからブラックなのか、社畜になったのはなぜなのか、そもそも残業ってしたほうが良いのかしないほうが良いのかどういうものなのか。それすらわからない人が多いのではないかと思っている。

そう、判断基準がわからないからブラック企業なのかどうかが判断できない、そこにいろいろな問題が隠れているのではないかと。

労働法だけは学んでおいてほしい

社会人になって会社に入れば会社内の決まりごとや業務知識などたくさん覚えることがあって大変だと思います。それだけで頭はフル回転かもしれないけど、本を一冊眺めるだけでいいから「労働法」に関わるものを読んでおいて欲しいのです。なにも社労士になれとか法律家になれというわけではなくて。1つ覚えておいてほしいのは「労働法」を学ぶことは社会にいる自分を守るための知識を得ることだということ。ただの知識ではないのです。

たとえば、有給はいつ出るのだろうか、退職するときの退職金は出るのか、退職したいときはいつまでに申し出ないといけないのか、残業というのはどういうものか、休日出勤とはなにか、給料の割増はあるのかないのか、そういうことは労働法では決められています。それを知らないで働くということこそ会社の奴隷=社畜となって働かざるを得なくなるということです。

たとえば会社と従業員(労使間)で協定を結んでいなくては残業をすることもさせることもできないのですが(これを三六協定といいます)、それすら締結していない会社があります。いきなり会社と戦えというわけではありませんが、「うちの会社には三六協定があるのかどうか」という疑問が頭の中に浮かぶことがすごく大事です。この疑問を頭に浮かべるためにも働く自分を守るための知識=労働法という知識が必要だと言いたいのです。

常時10人以上の従業員がいる会社なら就業規則を作り行政官庁に届けた上で従業員に周知させなくてはいけない。そして就業規則は労働法規より厳しい内容のものを作ることはできない(労働法が優先される)。そういう知識がある、ないの違いが会社の中で自分がきちんと立って仕事をする上での大事な要素になる、ということは本当に伝えておきたいです。

新卒社員の3人に1人は入社3年以内に退職する、というデータがあります。退職などというのはこういう知識のあるなしで大きく進展が変わるので注意。ちなみに未払いの残業代を電話とメールだけで100万円ほど返してもらったことがあります。

労働法を紹介している本を1冊、流し読みでいいから読んでみてください。それから退職しても絶対に遅くないです。

一夜漬けで身につく知識ではない、でも

労働法規自体は正直読みこなすのにはある程度の知識も必要なので、最初は「ベースになる知識」を持つだけで十分だと思います。それがわかってからだと、トラブルが起きた時などにも「何が問題になるのか」「どこに相談すればいいのか」などが羅針盤を持っているように導き出すことができます。

でもその知識がなければ「我慢するしかない」「辞めるしか無い」となりかねない。それが社畜と呼ばれるものの正体なのではないでしょうか。

僕がなぜそんな事を言うのかというと・・・

それは自分が人材派遣会社でトラブルに直面し、あるときは当時の社内法務担当と、あるときはクライアントの総務、コンプライアンス窓口、指揮命令者、派遣先責任者と「スタッフを守るために」やりあってきたから。その結論が「労働法は労働者を守るために絶対的に存在している」ということだったからです。

世の中には様々なハラスメントで退職したり残業時間の酷さに自殺したりストレスでうつ病になってしまったりという例がたくさんあります。もちろん社会が労働者を守ってくれればいいのですが、労働者から社会を眺めることはできても社会が労働者ひとりひとりにスポットライトを当てることは正直難しいのです。それも残念ながら自殺したり社会的なニュースにでもならない限り。

投げやりな言い方になって申し訳ないのですが「自分の身は自分で守る」ことが必要になるということも社会人としての責任の一つかもしれません。

もちろん、会社や身の回りにもそういう知識に詳しい人がいるかもしれません。一人で抱え込まず、絶対に大声を出してほしいです。きっと誰かが手を差し伸べてくれるはず。もしその手が伸びてこなければ遠慮なくコメントを書いてださい。きっと何かの役に立てると思います。

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